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横浜市立池上小学校校舎の思い出プロジェクト 実施事例

2021年4月に、横浜市立池上小学校にて、「校舎の思い出プロジェクト」を実施しました。

横浜市立池上小学校の先生方にお話を伺いました

小学校の歴史についてお聞かせください。

昭和2年に横浜市立池上尋常小学校としてスタートし、今年で93年。多くの方のご理解、ご協力のもと、約一世紀、教育活動を続けてきました。今まで7500名を超える子どもたちが巣立っていきました。

令和3年3月に閉校します。4月からは、隣りの菅田小学校と統合し、菅田の丘小学校になります。

池上小学校の跡地に菅田の丘小学校の新校舎を建設するため、取り壊されることになりました。(寳來)

「校舎の思い出プロジェクト」を行うことになったきっかけについてお聞かせください。

職員の家族に、「校舎の思い出プロジェクト」を体験された方がいたのでこのプロジェクトを知りました。「ぜひ、やりたい!!」と校長が教職員やPTA会長に投げかけ、やることが決まりました。(土川)

「校舎の思い出プロジェクト」のサポートプログラムはいかがでしたか?

画材の提供、カメラの貸し出しをはじめ、たくさんサポートしていただきました。対応が丁寧で優しいので、相談しやすく、大変助けていただきました。ありがとうございました。(土川)

私たちが考えている思いや願いを理解しようとしてくださり、とてもありがたかったです。まさに伴走者のような存在でした。(寳來)

特に印象に残っているエピソードなどあれば教えてください。

打ち合わせの時に、担当の方と一緒に校内を回りました。
どこに描けるか、どこに描くと素敵か、どんな画材が適しているかなど、とても親身になって、一緒に考えてくださりました。見通しをもてたこと、とてもわくわくした気持ちになったことが印象に残っています。また、描き始めると、廊下がとても華やかになり、通るたびに、描いている子の顔が浮かび、幸せな気持ちになりました。(土川)

児童会の年間テーマ「池上にありがとうの花 咲かせよう」に沿った絵にしたいと考えました。「本当の花はもちろん、笑顔の花でもいいね・・・。」と子どもたちがどんどん想像をふくらませていって、ありがとうの花で満開になりました。閉校の日が近づくにつれて、寂しい気持ちもありましたが、みんなの温かさに包まれて、残りの日々を過ごすことができて、うれしかったです。(寳來)

学校の壁という本来描いてはいけない場所に、初めて子どもたちが描いていくときはどのような反応でしたか?

「描いていいの~?」と初めは恐る恐る鉛筆をもっていた子どもたちですが、色をつける段階までくると、「楽しい楽しい!もっと描きたい!」と目を輝かせて取り組んでいました。気づくと、天井まで・・・。(土川)

最初はドキドキしていましたが、1つの学年が描いた絵をみると安心して、笑顔で取り組んでいました。(寳來)

子どもたちが撮影した写真や、撮影している様子をご覧になっていかがでしたか?

真剣にカメラをのぞき、どの角度から撮ろうかなと考えている姿は、とてもサマになっていて、楽しそうでした。
出来上がりの写真には、思いがこもっていることが感じられました。(土川)

私たちが想像しなかったアングルで撮っている子もいて、子どもの感性は素敵だなと思いました。(寳來)

保護者や卒業生、地域住民の皆さんの反応はいかがでしたか?

ホームページでイベントのことをお知らせしていたのですが、口コミで広がり、どんどん参加希望者が増え、3月20日土曜日は大盛況でした。校舎が無くなってしまう寂しい気持ちを分かち合い、校舎で過ごした懐かしい思い出を語りながら、思い思いの場所を選んで描いていました。(土川)

最初は3月20日だけのイベントにしようと思っていましたが、コロナウィルス感染拡大予防のため、閉校のイベントができなくなりました。そこで、3月8日から3月19日までの平日の8:30から16:30まで描けるようにしました。卒業生とおばあちゃまが一緒に絵を描きにきたという方もいらっしゃって、見ていてほのぼのとした気持ちになりました。(寳來)

今後、「校舎の思い出プロジェクト」を多くの小学校にて展開をしていきたいと考えております。このプロジェクトに今後期待することや、メッセージがございましたらお聞かせください。

みんなが温かい気持ちになれるとても素敵なプロジェクトだと思います。ぜひ、広めてください!!(土川)

校舎がなくなるのは、とても寂しいですが、この「校舎の思い出プロジェクト」があることで、最後にみんなで思い出をつくれて、とてもよい取組だと思います。私も広めます!!(寳來)

その他、何かありましたら、ご自由にご記入ください。

コロナ禍で、いろいろな行事が中止や縮小せざるを得ない中、閉校を迎える学校として、何ができるか、何が残せるかを模索していました。このプロジェクトに出会い、実施できたこと、感謝しかないです。本当にありがとうございました。おかげさまで、校舎の中も外も、「ありがとうの花」でいっぱいになりました。(土川)

この取組で保護者・地域の方、卒業生と一体となって最後の思い出をつくることができました。感謝の気持ちでいっぱいです。(寳來)

プロジェクト作品

大判プリント作品