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医用画像転送ソリューションの提供により、
巡回バス健診の精度向上と効率化に貢献

近年、従業員などの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」が注目され、従業員の健康への配慮がますます重要になっています。中でも、健康診断は生活習慣病を予防し、疾病の早期発見・早期治療につなげる重要な機会であり、従業員の健康づくりに欠かせません。

健康診断のひとつとして、医療技術者が直接事業所や地域の会場を巡回するバス健診があります。バス健診は健診機関への移動時間の節約や混雑回避などが可能で、従業員の受診率の向上が期待されています。その反面、胸部エックス線検査では、撮影から診断までタイムロスや大量の画像確認、受診者の属性マッチング作業など、医療技術者に大きな負担がかかっていました。

キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)は、医用画像転送ソリューション「J-Transmit※」の提供を通じて、これまでバス健診が抱えていた、胸部X線検査・胃部造影検査における読影の遅延、データ紛失の恐れ、医療技術者の作業負担といった課題を解決し、診断のスピードと精度の向上、医療技術者の作業効率化、セキュリティー面の強化に寄与しています。

キヤノンMJは今後も、お客さまのニーズや課題に真摯に向き合いながら、ソリューションをさらに発展させることで、医療の質の向上や従業員の皆さまの健康維持に貢献していきます。


※J-Transmit
大容量データのアップロード専用に開発したLTE定額回線を使用し、健診バスからの転送に特化した専用VPNルータと専用アプリケーションをパッケージ化した健診画像転送専用のソリューション。健診バスで撮影された医用画像を即時転送することで、撮影画像の滞留、読影の遅延、データ紛失の恐れを解消する。

健診バス内の様子

健診バス内の様子

J-Transmit

J-Transmit

お客さまの声:一般財団法人船員保険会 北海道健康管理センター 放射線科

中:技師長 高橋 伸之様
右:主任 湯口 直也様
左:主任 南出 昌彦様
中:技師長 高橋 伸之様 右:主任 湯口 直也様 左:主任 南出 昌彦様

私たち船員保険会は、船の乗組員の皆さんの健康診断を実施しています。陸にいる時間が限られている船員も多いため、港や漁村などに健診バスで赴いて検査を行い、当日あるいは翌日には検査結果を記した船員手帳と診断結果を返しています。

しかし胸部X線検査の正確な診断には受診者の過去撮影データが重要で、それらがない現地診断は施設内での本格的診断を前に一次的なものにしかなりません。
精度向上と効率化は長年の課題となっていました。

巡回健診の現場で撮影した画像をすぐさまネットワークを通して施設に送信できる「J-Transmit」は、遠隔による医師の読影を可能にし、リアルタイムで精度の高い診断を実現してくれました。一例として導入後に入院手術が必要な気管支内腫瘍を早期発見しましたが、従来の現地読影段階では発見に至らなかった可能性もあり、課題であった精度向上と効率化が改善されつつあると言えます。
またUSBなどでデータを持ち運ぶ必要もなくなったため、データ紛失の恐れもなくなったほか、医療技術者の作業効率が大幅に上がり、作業負担を減らすことができました。

キヤノンさんがこちらの要望に応えて機能をカスタマイズしてくれたのもありがたかったです。キヤノンさんとは「CXDI※」を健診バスに導入したときからのお付き合いですが、キヤノンさんの製品を長く使ってこられたのは、製品の素晴らしさはもちろんのこと、良質なサービス、メンテナンスの技術、営業の対応、そして今回のように私たちの業務を熟知した上での的を射たソリューション提案、こういった部分が大きかったと思います。これからもぜひ継続してください。

  • CXDI
    キヤノンのデジタルラジオグラフィ(エックス線画像診断)システム

この記事に関するSDGs

  • 9.産業と技術革新の基盤をつくろう

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