事業継続
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キヤノンマーケティングジャパングループ(以下、キヤノンMJグループ)は、大規模地震や新型インフルエンザなどの危機に備え、事業継続対策を推進しています。
事業継続計画(BCP)
BCPの考え方
災害の発生により業務の操業レベルが低下した際、社会的責任の観点から、キヤノンMJグループの事業として影響が大きく、早急な復旧が求められる業務については、重要業務として、あらかじめ策定された計画に基づいて「停止せずに継続させる」または「停止後即時復旧させる」などの対応を行います。
主な取り組み
首都直下地震、強毒性新型インフルエンザをリスク対象としています。それぞれのリスクが顕在化した場合を想定し、あらかじめ継続すべき重要業務を選定し、それぞれの業務においてBCPを策定しています。
首都直下地震対応BCP
主に電気など社会インフラのリソースが途絶することを想定して、本社機能を代替拠点へ移管し復旧対応を行うなど、お客さまへのサービス提供業務をできる限り早期に復旧する計画を策定しています。
強毒性新型インフルエンザ対応BCP
人的リソースが制限されることを想定して、従業員と家族の生命・安全の確保を前提に、社会機能維持に関わるお客さまへのサービス提供業務を継続する計画を策定しています。
初動対応
災害発生時に関係者が連絡を取り合い、適切に災害への対応を進めるために、就業時間外においても利用可能なSNSや災害用ITツール等を活用した連絡・情報収集体制を構築しています。
被災状況、業務への影響などの情報を関係者間で効率的に共有することで、意思決定から事業継続への対応が迅速につながるように取り組んでいます。
従業員の安否確認
キヤノンMJグループでは従業員の安否確認を迅速かつ確実に行うために「安否確認システム」を導入しています。また安否確認のみならず、会社からの緊急連絡の配信にも同システムを活用することで、災害時においても重要案内が届く仕組みを構築しています。
拠点の被害状況確認
全国にまたがるキヤノンMJグループの拠点被害状況を把握するために災害用ITツールを導入しています。収集された拠点状況を従業員にも共有することで、二次被害を防止し、また会社からの重要通達や災害時の行動基準、気象庁が発表する災害情報など、様々な情報を集約し、従業員が必要な情報を必要なタイミングで取得できる仕組みを構築しています。
事業継続マネジメント(BCM)
策定したBCPについて、訓練の実施などBCM活動計画に基づいて運用し、実効性向上に努めています。
BCMの考え方
BCPは、体制の構築や手順を一度確立すればそれでよいというものではありません。首都直下地震や強毒性新型インフルエンザが発生した際に、実際に機能する実効性を伴うものであることが重要と考えています。そのために、PDCAサイクルを運用して、スパイラルアップに努めています。
主な取り組み
訓練
実際に災害が発生した際に的確に行動に移すためには、日頃から災害の発生を想定し、具体的な対応をイメージしておくことが大切です。
災害の発生を想定して、関係者がSNSや災害用ITツール等に自身の安否や被災状況についての書き込みを行うなど、いざというときに確実に必要なツールを利用できるようにするための連絡訓練を定期的に行っています。
安否確認が取れない従業員に対しては個別に連絡を取り登録を促すなど、全従業員の安否登録が完了するまで対応を行っています。
また、BCPを策定している各部門は、机上でのシミュレーション訓練、シナリオに基づいた実動訓練など、各部門の成熟度に応じたテーマを設定の上、訓練を行っています。訓練を通じて見出された課題については、その対応策の検討を行っています。
継続的に訓練を行うことで、いざというときに適切に対処できるように努めています。
評価・修正
会社を取り巻く様々な環境変化の中でもBCPの実効性を確保するために、グループ全社のBCM活動を推進する事務局が第三者の立場で、各部門のBCPの評価・見直しを実施しています。
さまざまな観点から実効性の評価や課題の洗い出しを行い、改善点を明確にし、次年度以降の活動にフィードバックしています。
防災活動
事業継続を実現するには、従業員の安全確保が欠かせません。キヤノンMJグループでは、災害発生時に備えた防災活動に日頃から積極的に取り組んでいます。
オフィスの耐震対策
キヤノンMJグループでは、オフィスの耐震対策基準を定め、この基準に基づいて耐震対策を実施し、被害の防止や低減に努めています。
主な震災対策
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レイアウトによる対策
オフィス什器などの配置場所、間隔などレイアウトの基準を詳細に設け、移動や転倒による被害を防止。
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固定による対策
オフィス什器や複合機などの固定基準を設け、移動や転倒による被害を防止。
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5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の徹底による対策
棚、キャビネットなどのオフィス什器の上には物を置かないことを徹底し、飛散や落下による被害を防止。
防災備蓄品の管理・運用
大規模地震などの災害発生時には、公共交通機関が利用できなくなり、お客さまや従業員が社内に留まらざるを得ない状況が想定されます。社内に安心して待機するためには、食料や生活用品などの防災備蓄品が欠かせません。
キヤノンMJグループでは、準備しておくべき防災備蓄品の品目や数、日常の管理・運用方法をガイドラインとして定め、支店や営業所などそれぞれの拠点において均質的な備蓄と、必要時に適切に利用できる体制を構築し、その体制を維持することに努めています。
周知活動
大規模災害発生時に適切に対応するためには、自身の安全は自分で守るといった従業員一人ひとりの自助意識が欠かせません。キヤノンMJグループでは、従業員の自助意識の向上を図るための周知活動を継続的に行っています。
大地震対応ポケットマニュアルの配布
キヤノンMJグループ全従業員にポケットマニュアルを配布し、緊急時にすぐ確認できるよう常時携帯するよう促しています。
マニュアルには、行動基準や各種災害ITツールの使用方法、取るべき行動、予備知識などを掲載しています。
防災・BCMに関する情報の配信
災害発生時に起こり得る状況や、その際にどのような行動をとればよいのかなど、さまざまな視点からわかりやすく伝えることにより、従業員の自助意識を高めるよう努めています。
主な配信内容
- 防災対策の三助とは(7月)
- 実体験から学んだ私の備蓄品(8月)
- 1時間に50ミリの雨ってどんな雨?(9月)
- 竜巻はどんな時に発生するの?(10月)
- ハザードマップをご存じですか?(11月)
- 火災予防と避難シミュレーション(12月)
防災活動を通じた社会貢献
キヤノンMJグループでは、防災活動を通じて、社会貢献につながる取り組みを積極的に行っています。
一斉帰宅抑制の推進
キヤノンMJグループ10社は、東京都が実施する「平成30年度東京都一斉帰宅抑制推進企業」に認定されました。災害時の救助活動を妨げない、二次災害から身の安全を確保することを目的として、キヤノンMJグループでは、最長3日間安全にオフィスビルに留まることができるように「耐震」「備蓄」「自助の必要性についての社内周知」の活動をグループ一体となって積極的に取り組んでいます。
防災備蓄食料のフードバンクへの寄贈
キヤノンMJグループでは、災害対策用に備蓄している食料の入れ替え時に、賞味期限まで一定期間を残した状態のものについてはフードバンクへ寄贈する取り組みを行っています。