福山市立東小学校校舎の思い出プロジェクト 実施事例
2019年4月14日に、福山市立東小学校にて、「校舎の思い出プロジェクト」を実施しました。
福山市立東小学校の先生方にお話を伺いました
小学校の歴史についてお聞かせください。
1873年(明治6年)に福山西上小学校として創立しました。今回解体される北校舎は、建築後50年以上たっています。
「校舎の思い出プロジェクト」を行うことになったきっかけについてお聞かせください。
50年以上にわたり、地域の子どもたちをずっと見守ってきてくれた北校舎が解体されるということで、感謝の思いを伝えたいと考えていたとき、このプロジェクトを知り応募しました。
「校舎の思い出プロジェクト」のサポートプログラムはいかがでしたでしょうか。
打合せ内容・決定事項・連絡事項などについて、メールを使って詳しく知らせていただいたお陰で、不安なく進めることができました。 画材のスクールガッシュは、扱いやすく、光沢のある仕上がりでした。思い出写真係の子どもたちは、一眼レフカメラを使い、ちびっこカメラマンとしてプロ意識を持って写真を撮影していました。プロ仕様のものがそばにあると、こんなにも意識と意欲が高まるのかと思いました。
特に印象に残っているエピソードなどあれば教えてください。
東小学校のシンボルトトロの木(大きなカイヅカイブキ)をイメージして作成した壁一面の大きな木。葉っぱは、来校者に手形を押してもらいました。地域のおじいさんが「ここで育って、子どもも孫もここの卒業。今は小学校に通っている子どもはいないのだけど、最後にこうやって参加させてもらえてよかった。」とおっしゃっていただきました。
「北校舎Thank youプロジェクト」実行委員会が、学年ごとのテーマを決めて、全校児童に描画イメージの募集をしたところ、東小学校での思い出を散りばめたり希望や夢を詰め込んだりした絵がたくさん集まりました。
感謝祭の翌日、大休憩に子どもたちとみんなで校舎を見て回りました。昨年度担任した児童が廊下で泣いていたので声をかけると「だいすきな教室や、あんなに楽しくみんなで描いた絵がもう壊れちゃうのがさみしい。」と言っていました。プロジェクトに参加することで、これまで当たり前だった毎日に感謝の気持ちが生まれたのだなあと、うれしかったです。
学校の壁という本来描いてはいけない場所に、初めて子供たちが描いていくときはどのような反応でしたか。
本校の児童はとてもルールをよく守る子どもたちですので、校舎には落書き一つありません。そこに好きなだけ大きな絵を絵具で描ける経験は貴重で、眼を輝かせて描いていました。
子供たちが撮影した写真(or 撮影しているところ)をご覧になって、いかがでしたか。
思い出写真係になった子供たちが、やる気満々で写真を撮って回りました。子供たちが撮る写真には、大人が写す写真とは別の魅力があります。
流行りの「映え」や構図、プロジェクトの趣旨とは関係なく、子供の感覚で素直に面白いと感じたことを切り取って撮影していました。楽しそうに描く友達の表情に様子に、グッと近寄って、飾らない表情が撮れるのも子ども達の写真の魅力です。
児童や保護者の皆さん、地域住民の方の反応はいかがでしたか。
~Thanks for all the memories.~たくさんの思い出がつまった北校舎、今まで有り難うございましたという想いを持って、とてもたくさんの方が参加されました。3世代にわたってお世話になったという方もあり、世代を超えた子供たちの喜び・くやしさ・涙などの思い出あふれる北校舎は、東学区の宝物であると実感されたことでしょう。
今後、「校舎の思い出プロジェクト」を多くの小学校にて展開をしていきたいと考えております。このプロジェクトに今後期待することや、メッセージがございましたらお聞かせください。
この「思い出プロジェクト」は、学校の歴史や伝統、人々の繋がりなどを再発見できるものです。機会があれば、他校においても実施されることを期待します。