花や実の画像を解析し、
イチゴの生育状況を数値化する
キヤノンMJグループでは、九州大学、大分県でイチゴ栽培を手掛けるアクトいちごファームなどと共同で、ネットワークカメラが捉えた花や実の画像からAIが生育状況を解析するイチゴ栽培のスマート農業ソリューションの開発プロジェクトに取り組んでいます。
これまで防犯・防災用途などで使われてきたキヤノンのネットワークカメラを、ビニールハウスに設置。ハウス内の約80カ所を定期的に定点撮影、画像解析のクラウド上にアップされたカメラ映像から、イチゴの収穫量を予測する実証実験です。
画像認識AIによって花や実の数、葉の大きさ、実の色など、映像からイチゴの生育状況に関する情報を数値化し、さらに温度や湿度などの環境データを基に解析処理が実行されます。
過去の同時期の生育状況との定量的比較した結果、例年より生育が遅れていることが分かれば、施肥の量、温度や湿度のコントロールといった対策を行い、生育を安定させることが可能になります。
収穫量予測により農家の経営を安定させる
この取り組みで重要なのは、生育状況の把握だけではありません。実や花の時系列推移を分析し、収量予測AIによって収穫適期と収穫量を予測することができるようになるのです。
現在の花の生育状況から、何日後にどの程度の収穫量が得られるかが明らかになれば、農家にとってより有利な条件で販売契約を結ぶことができる。結果、農家の経営が安定するだけでなく、安定生産を実現し、イチゴのブランド価値向上も期待できます。
これまで生育状況の把握は、目視による確認とベテラン農家の経験知に依存してきましたが、ICTを活用した新たな“スマート農業”の実現により、深刻な問題となりつつある農業の人手不足を補い、属人化していたスキルを共有可能な形式知とすることが可能になります。
今後も私たちキヤノンは、長年培ってきたイメージング技術とAIの活用によるスマート農業ソリューションの開発を進めることで、農業経営と食物安定供給などの社会課題に貢献していきます。
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2019年7月掲載
取り組み一覧
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episode 01安心・安全をめざす横浜を見守るネットワークカメラ
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episode 02ネットワークカメラAIが、イチゴの収量の自動予測を可能に
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episode 03写真やプリントすることの新たな価値を提供
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episode 05金融業界の急速な変化に対応したソリューションで、業務効率化と営業力強化を実現
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episode 06先進のイメージング技術で、世界遺産を“映像遺産”として記録する
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episode 07ICTの活用が新たな“学び”の形を生み出す
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episode 08キヤノンのイメージング技術と伝統工芸の技で伝える日本の美
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episode 09先進のテクノロジーを活用し高精度な点検とインフラ維持管理の高度化を実現
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episode 10数理技術などを活用したITソリューションが、食品ロス削減にも寄与
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episode 11「持続可能な社会」を目指す、キヤノンの資源循環型社会実現への取り組み
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episode 12ITと豊富な業務知識を生かしたソリューションが、広域自然災害による被災者支援の迅速化に貢献
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episode 13模倣品対策に貢献するクラウドサービスが、お客さまの“安心・安全”と信頼性向上に寄与
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episode 14「EOS」最高解像性能を実現する新たな「5」が撮影領域のさらなる拡大を実現
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episode 15お客さまの多様なニーズに応えるテレワークソリューションが、課題解決と生産性向上に寄与
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episode 16巧妙化する脅威に対し柔軟に対応する「デジタルセキュリティソリューション」が、お客さまの課題解決に貢献
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episode 17「数理技術」の活用で、物流の効率化や食品ロスの削減など、企業が取り組むべき社会課題の解決に寄与
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episode 18MRシステム「MREAL」を中核とした「xRソリューション」でものづくりの現場を支える新たなインフラを提供
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episode 19データマネジメントのワンストップサービスで、
企業のDX推進を支援
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episode 20デジタル化の関門「契約業務」電子化をフルサポート
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episode 21大学教育の質向上を支える教学マネジメントの基盤を提供
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episode 22重要な社会インフラであるデータセンターが新たな価値を提供