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「くらし・しごと・社会」を支える episode10 「くらし・しごと・社会」を支える episode10

くらしを支える

数理技術などを活用したITソリューションが、
食品ロス削減にも寄与

画像はイメージです

ますます重要視される
食品ロス削減への取り組み

ニュースでもよく耳にするようになった“食品ロス”。売れ残りや食べ残し、期限切れ食品など、まだ食べられる食料が破棄される、この食品ロスの大量発生は、今、大きな社会課題となっています。

日本をみると人口減少が進んでいますが、世界全体では人口は増加傾向にあり、食料需要が今後さらに高まっていきます。
その一方で、国内では高齢化にともない農水畜産業者の減少が進むため、輸入品、国産品ともに、食料の確保が困難になることが予想されています。
そのような状況にもかかわらず、日本における食品廃棄物等は2016年度の推計では年間約2759万トンで、うち、まだ食べられるのに破棄される可食部分と考えられる食品ロスは643万トンに及ぶと推計されています。
このうち、食品関連事業(食品製造・卸売・小売業、外食産業)で発生する規格外品・返品・売れ残りや食事の食べ残し等の「事業系食品ロス」が352万トン、家庭で発生する食べ残しや手つかずの食品等、「家庭系食品ロス」は291万トンになるとされています。

この食品ロスは、ゴミとして焼却処理されることによる費用の発生や二酸化炭素の排出にもつながる問題です。そのため世界的にも、「SDGs(持続可能な開発目標)」への取り組みという観点から、食品ロス削減は重要視されているのです。

  • 消費者庁/「食品ロス削減関係参考資料(令和元年7月11日版)」、農林水産省・環境省/「平成28年度推計」より

IT活用によるビジネスの効率化が、食品ロスの削減にも寄与

こういった世界全体の社会課題である食品ロスに対し、ITが生かされると考えられています。
例えば、ITの活用により、売れ行きの分析や、原料の供給状況と製品需要のデータを突き合わせた無駄のない生産計画を立てること、流通の効率化などにもつなげることが可能になります。

キヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)では、複数の業務システムパッケージを組み合わせる「Best of Breed」(ベスト・オブ・ブリード)型の基幹業務トータルソリューション「AvantStage(アバントステージ)」を提供しています。特に製造業、その中でも食品業界のお客さまからのニーズが高いのが、「AvantStage」の製品の一つ、需要予測・需給計画などを担う「FOREMAST」です。

「FOREMAST」はキヤノンMJグループの強みである高度な数理技術によるソリューションで、出荷実績を基に自動で需要予測できますが、気象データなどの外部情報を組み込むことも可能です。算出された需要予測に加え、販売戦略に関するビジネス上の意思情報をインプットして販売計画を作成すれば、生産所要量計画も自動生成できます。
生産所要量計画データは、生産計画や生産スケジュールを担うシステムに受け渡され、「どの工場で、何を、いつ、いくつ生産するか」といったことや、原材料調達の詳細が決まります。
これらの生産計画はまた「FOREMAST」に送られ、日次の在庫移送計画が立てられます。
最新版では予測モデルにAIを活用するといった機能拡張も追加され、食品ロス削減という課題解決にこれまで以上に貢献することを目指します。

  • 2020年6月掲載

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