攻撃手法は巧妙化し、標的型攻撃やフィッシングも高度化
以前より情報セキュリティ対策の重要性がうたわれていますが、標的型攻撃やフィッシングなど情報セキュリティに対する脅威が収まることはありません。
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が毎年発表している「情報セキュリティ10大脅威」でも、組織向けでは「標的型攻撃による機密情報の窃取」が5年連続でトップになっており、個人向けに関しても「フィッシングによる個人情報の詐取」が長年上位に入り続けています。
陳腐化しているといってもよい標的型攻撃やフィッシングですが、実際効果があるからこそ攻撃者によって陳腐化するほど使われ続けているともいえます。背景には、自動翻訳などの技術進歩によるメールやWebサイトの内容の洗練があり、最近では普通のメールと詐欺メールの見分けがつきにくくなっています。対策ツールなどを導入していても、こうした攻撃の最新動向に注意を払う必要があります。
組織に関しては「サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃」にも注目すべきです。DXが推進される中、大企業の発注先となる中小企業も電子化が進み、電子的サプライチェーンに組み込まれていますが、費用や人材などの問題から、十分な情報セキュリティ対策が行えていないケースも少なくありません。対策が不十分な下請けの中小企業は攻撃者にとって狙いやすい弱点になるため、そこを足がかりに大企業への攻撃が行われるという状況にあります。
さらに近年は、働き方改革やコロナ禍の影響などでテレワークや在宅勤務といった多様な働き方の普及が進み、新たな脅威が生まれています。
例えば、自宅のインターネット回線を介して会社のシステムに接続したり、私物のデバイスを仕事に使ったりすることが増え、以前であれば「仕事」と「プライベート」で分かれていたITも今は地続きになっています。急速なIT環境の変化に合わせ、情報セキュリティ対策もアップデートが必要なのです。
長年培った知見とソリューション提案力を生かした
最適なセキュリティソリューションを提供
脅威が多様化し攻撃手法はますます巧妙化する中、キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)グループでは、幅広い「デジタルセキュリティソリューション」を提案しています。
キヤノンMJグループの「サイバーセキュリティラボ」では、マルウェアの解析やサイバーセキュリティ関連技術の研究を行い、大学との共同研究など産学連携も含めてさまざまな活動を展開。こうした活動によって培った知見をWebサイト「サイバーセキュリティ情報局」で発信し、巧妙化するサイバー攻撃の手法や企業が攻撃された事例などを紹介しています。
こうした技術研究や情報配信により長年培ってきたサイバーセキュリティ対策の知見と幅広いデジタルセキュリティソリューションを活用し、お客さまへの最適なサイバーセキュリティ対策の提案・提供を行っています。
デジタルセキュリティソリューションにおいては、特に外部からの攻撃や不正侵入といった脅威からクライアントやサーバーを守るエンドポイントセキュリティ領域に強みを持つほか、標的型メールを受信前に防御するメールフィルタリング領域では国内トップシェアを持つサービスを擁しています。このほかコンサルティングからシステム構築、運用サービス、運用サポートまで、あらゆる領域をカバーする多様なセキュリティソリューションを展開。ワンストップで企業全体のデジタルセキュリティ体制の構築をサポートします。
今後はセキュリティ人材の不足により社内でのシステム運用が難しいお客さまや業務システムのクラウド化の進展を考慮し、マネージド型やクラウド型によるセキュリティサービスの提供などにも力を入れ、お客さまのセキュリティ領域における課題解決を実現し、社会の「安心・安全」に貢献していきます。
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2021年4月掲載
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